報道陣の為の食堂を球場内で営業されている松元さんにお話を聞きました。宮崎キャンプが始まった頃からジャイアンツの宮崎キャンプに関わられた松元さん。たくさんの選手・スタッフとのかかわりから思い出話までを笑顔で話してくれました。
巨人軍との出会いは、グランドキーパーの人たちが宿泊していた所で「グランド整備のバイトを探してくれ」という話からでした。それから、キャンプの資材などを置くところがないというのでビニールハウスみたいな資材置き場を作ってあげたんです。台風の時期には「資材置き場が吹き飛ばされてないか？」「そっちの台風は大丈夫か？」って連絡をしてくれるようになったりしていて・・・そういうやりとりから繋がっていったんです。
川上監督の時代は、報道の人たちが食べるものはパンと牛乳だけで、近所の人がポットにコーヒーを入れて持って行ったりはしたみたいで、そんなときに、ジャイアンツから「30人分くらいお弁当を作ってくれない？」って頼まれたのがきっかけです。
そのころ始めた小さな食事処に、最初は王監督が選手の何人かを連れて食べにきてくれました。1〜2年すると川上監督と一緒に船で毎週釣りに行くようになったり、釣りから帰ってくると選手達が集まってその場で料理して一緒に食べたり・・・。それからは選手達も釣りに行くようになってそういうことが7〜8年くらい続きました。
長嶋さんもその様子を聞いて釣りに行きたいと、日向へ車3台で行った事もありました。運悪く潮の流れが悪くて釣れなくて、そしたら船頭さんが気を利かせて潜ってアワビや伊勢海老なんかを獲ってきてくれて、すごく喜んでくれた記憶があります。そんな付き合いをしているうちに、県営球場が出来る時に中で食事を作るようになって、そこからいままで報道陣の食事を作るようになりました。
やっぱり宮崎らしいあったかいものを食べてもらいたいから、ちゃんぽんや釜揚げうどん、チキン南蛮などのメニューが多くなります。報道の人たちに食べてもらっているってことは、ここがある意味宮崎の食の発信地になってると思うので・・・。長嶋（終身名誉）監督は釜揚げうどんが好きだから、長嶋監督が来る時には違うメニューの時はさっとメニューを替えて釜揚げうどんを出したりすることもあります。
僕らは裏方としてみなさんに喜んでもらえれば、それでいいと思っています。昨年も優勝したし今年は王さんと日本シリーズで戦って欲しいと思います。
